法人で起業する場合と個人事業で起業する場合の違いとポイント

株式会社又はLLC(合同会社)と個人事業の違い

起業をしようとする場合、株式会社又はLLC(合同会社)と個人事業の違いというものが気になることもあるかと思います。その主なものを簡単にまとめてみました。

株式会社又は合同会社 個人事業
債務に対する責任 有限責任 無限責任
開業までの
手続き
複雑 簡単
開業までの
日数
1週間から3週間程度 1日
開業までの
費用
20万円〜30万円 特に必要なし
代表者の給与 役員報酬として経費に算入することが可能 給与として経費に算入することはできない
決算月 任意に設定することができる 12月(変更不可)
社会保険
(健康保険・雇用年金)
代表者1名から健康保険の適用事業所 国民健康保険・国民年金
労働保険
(雇用保険・労災保険)
従業員が1人でもいれば強制加入
(役員は原則加入できない)
従業員が1人でもいれば強制加入
(個人事業主は加入できない)
各種の許認可 法人名で取得 個人名で取得

表のとおり、会社と個人事業では起業するときの手続きや日数、費用が全く違ってきます。

起業のしやすさからいえば、圧倒的に個人事業のほうが有利となります。
とはいえ、事業を運営をしていく中で人の雇用をするときの社会保険や、役員報酬を経費に算入できることなどは、非常に大きなメリットになってきます。

また、事業を行うときの許認可については、法人名で許認可を取得した場合、代表者が変更しても許認可に影響はありませんが、個人名で取得した許認可は、取得した個人が辞めてしまうと後継者が居ても改めて許認可を取得し直す必要があります。

新しく許認可を取得し直すのと、変更届などだけで変更するだけとでは、手間や時間を考えても大きな差があります。

起業をする場合、目先の費用などだけではなく、将来的なことまで考えて事業形態を判断していくことが重要です。